四月の一句(うめしん句会)

4月句会は、心機一転フェニックスタワー18階の外景の見える部屋に変わり、4名が欠席しましたが、女性おふたりの見学があり、14名の出席で行われました。

季語は石澤貞男さんの出題で「春雨」と「春の宵」のふたつ、投句数は「春雨」が12句、「春の宵」は11句でした。歳時記には「春の宵」は、「陽が沈み闇があたりを覆い始めた頃で、(中略)官能的な情緒性が濃くまとわる時間」とあります。この様な情緒性のある句が投句されているか、お楽しみください。

 なお、2月、3月の句は、同友会会報春号の「吟行句会の旅行記」のなかに掲載しています。ご高覧ください。

 

  出づる芽をやさしく濡らす春の雨  森  茂生

  舞い落ちる白い花びら春の雨    大屋 真理子

  名台詞ふと浮かびくる春の雨    石澤 貞男

  春の宵開きしままの句帳かな    横田 侃

  遠吠への汽笛も滲む春の宵     津田 良夫

  静かなり万物すべて春の宵     高田 信義

  竹林に今日も糸引く春の雨     水川 秀樹

  やまなみに桃色かすむ春の雨    西岡 重毅

  山門を女人とくぐる春の雨     菅  治

  春雨や傘のふたりの肩濡らす    二反田 昌雄

  観るよりも乱るる宴春の宵     吉田 慶三

  遅咲きの蕾太りし春の宵      虎井 勝義

  春の宵プーさんも乗る観覧車    井上 知登

                              以上

 

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