ドイツから友人を迎えて 関東甲信越 西川純一郎

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9月中旬、ドイツ北部から二人の中年男性がわが家に訪れた。私が東京本社総務部に在籍していた頃に知り合った、トーマスとはもう数十年の付き合いになる。かなり歳を取ったものだと労わりながらお互いの健闘を称え合った。 彼は「銀ブラ」の途中で私の職場に立ち寄ってくれたこともあった。

最近、私は毎年彼の住んでいる地方を訪れるのを楽しみにしているのだが、今年は彼が会社の定年を迎え、後輩と久しぶりに来日した次第。羽田まで迎えに行ったが、今年新しくなった東京モノレールに乗り、懐かしそうに辺りを眺めていた。

娘や息子が大学、高校生時代に数回お招きしたことがあったが、我が子達は何年か前に独立して家を離れており、今回は家内と私だけで迎えることになった。

東京スカイツリーには「別に上がらなくても遠くから見上げていれば充分」と考えていたのだが、彼らの訪問で「丁度良い機会」と思い、一緒に登った。その高さと地上から展望デッキまでのエレベーターの速さに驚いていた様子だった。好天に恵まれて広い窓からの遠望を愉しんでいた。思い切って登って良かったと満足した。

東京の歴史も知りたいということなので両国の江戸東京博物館にも案内した。二人は時間をかけて興味深かそうに鑑賞していた。博物館のすぐ隣にある両国国技館では大相撲秋場所が開かれていたが、トーマスの後輩であるマークはデンマークとの国境に近い村の出身であり、北欧系は背の高い人が多いが、彼は193㎝もあり、国技館の側ですれ違った力士よりも更に長身であった。

富士スバルラインを利用して富士山五合目までのバス旅行も印象的で大自然の織りなす秋色に染まる光景、雲上から360度のパノラマを愉しんでいた。

通常の旅行では観光、買い物や食事が主流であり楽しいけれども,彼等と会話をしていると、どうしても長年その場所に住んでいなければ判らないような問題、悩み等にも触れることが出来、仕事場、生まれ育った町や村、ドイツや周辺諸国の詳しい事情をより深く知らされ大変有意義であった。

普段は時折、お客さまや孫が来る以外は静かな我が家は賑やかさを取り戻し、私にとって久しぶりに懐かしい現役時代を思い起こす縁(よすが)となる中秋であった。

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