7月の句会は15名で、久しぶりに石澤貞男さんが参加されました。今月の季語は虎井勝義さん出題の「紫陽花」でした。角川大歳時記によれば、「ユキノシタ科の落葉低木で、日本原産の額紫陽花を母種とする。花弁に見えるのは咢片(がくへん)で、花はその中に細かい粒のようになっている。名はアヅ(集まる)とサイ(真藍)による。酸性土では藍紫、アルカリ土では紅の花色が強くなる。(橋本栄治)」とあります。
出来栄えは如何でしょう。ご鑑賞ください。
機影呑む雲の唸りや梅雨あがる 横田 侃
紫陽花に迎えられたる佛かな 吉田 慶三
古戦場斃れし兵や夾竹桃 渡辺 恬
紫陽花や見頃撮り頃小ぬか雨 石澤 貞男
紫陽花や雀の宿の夕間暮 井上 知登
海の虹橋の向こうの伊良部島 大屋真理子
紫陽花にむらがる羽蟻夕の舞 尾上 俊平
筆先にあじさい溢る雨あがり 勝浦かよ子
睡蓮の花より高く鯉跳ねる 菅 治
炎暑きてこの世の全て壊れゆく 高田 信義
夏の海ざわめきの中君想ふ 竹之下晴美
紫陽花の色あせぬ間の鑑賞会 津田 良夫
紫陽花や目で味はひて喝采す 虎井 勝義
紫陽花の藍の深さに遅速あり 西岡 重毅
本堂にジャズの流れて額の花 二反田昌雄
紫陽花の歴史の鎧エディンバラ 藤井 桂子
国産のウナギつまみて味談義 水川 秀樹
さて、皆さん。どなたの句が気に入りましたか。ご感想をお聞かせください。
関西同友会 井上知登