3月の句会
風も光も花も春の装いが深まり、外に出て俳句を作るには絶好の季節となりました。このところ体調不良で先生の欠席が続いていますが、会員の力作と熱心な合評で充実した句会となりました。句会の前に、東京の真ん中で「菜の花畑」があると聞き立ち寄ってきました。場所は「浜離宮」で、まさに満開の菜の花は周りのビル群とコラボレーションして見事の景観で、早朝にもかかわらず、大勢の人が来ていました。(写真を1枚添付します)
蓮尾碩才 記
今月の入選句
ゆるやかに風になりきる竹の秋 野崎 幾代
手作りの雛にいのち灯しけり 沼田 重子
彌生てふ古き名の街芽ぐむ樹々 徳弘 多史
箸二膳朝ふくらます春キャベツ 蓮尾 碩才
無造作に束ねし枝も芽吹きをり 桑島 久乃
下町の歯抜け市場の花菜漬 井上 知登
仏壇の香りひとすじ沈丁花 浅野 浩利
吊革の揃って揺れる春の昼 佐道 正
今月の会員句
ブランコに時間を忘れ歳忘れ 八尋 晃
木の芽雨木の芽に雫作りけり 坂井 正巳
舗装路の罅(ひび)に覗く芽春きざす 下山 道郎
体操の背伸びの指に木の芽風 鹿児島俊之