10月の句会
今月の題は「車」、季語の兼題は「木の実」でした。
先生がお休みの中句会会員だけでの賑やかな句会でした。それぞれ選句した句に対し自分の思うことを発言し、また選句しなかった句に対しても活発な意見交換が行われ、先生不在の句会もあっという間の3時間でした。後日書面による先生の選句があり、下記の通り特選句には浅野浩利さんの句と、入選句がそれぞれ選ばれました。
写真は9月の句会特選第一席句「蜉蝣のそこはかとなきひと日かな」の花房俊明さんです。
今月の入選句
生といふ明日のありて木の実落つ 浅野 浩利
砧打つ媼の巧み神の御手 花房 俊明
窓からの色なき風に目覚めけり 大崎 太郎
木の実降る夜更の家に救急車 蓮尾 碩才
置き去りの自転車籠へ木の実落つ 桑島 久乃
回されてとんとんはねる木の実独楽 坂井 正巳
ポケットを探り子の出す木の実かな 佐道 正
今月の会員句
梨むいて昭和の味をかみしめり 野崎 幾代
唐辛子早くも軒を彩りぬ 井上 知登
露地の秋全く会はぬ三輪車 八尋 晃
ふるさとへ車窓に満つる大花野 下山 道郎
菩提樹は四階を超え黄葉す 西 聰太郎
溢れ出る笑顔の明かりみかん山 鹿児島俊之
蓮尾碩才 記