２月の句会

今月の題は「間」、季語の兼題は「余寒」でした。

今月は先生がお休みのため会員だけの選句・合評になりました。先生がいない分各自の意見が出され賑やかな句会となりました。

兼題の季語「余寒」は、寒が明けてからもまだ残る寒さをいいます。俳句では「春寒し」と同じ意味の季語でありますが、「余寒」は冬の寒さを引きずっている感じがあり微妙な違いがあります。特選の久乃さんの句は後日先生から「まったく隙のない句」との評をいただきました。

写真は１月の句会特選第一席句「七種粥碗に残りしうすみどり」の桑島久乃さんです。

今月の入選句

真っ新な切株に棲む余寒かな　　　　　　　桑島　久乃

あの星は人間のもの大試験　　　　　　　　中島　篤三

句碑三基大師燦々春隣　　　　　　　　　　土方　元夫

竜の玉隠しおきたい事ひとつ　　　　　　　花房　俊明

傲慢が偏見を呼び茨の芽　　　　　　　　　蓮尾　碩才

今月の会員句　

山間の陽射に馴染む蕗の薹　　　　　　　大崎　太郎

余寒置き音なく暮るる鷺の池　　　　　　　徳弘　多史

焼け跡の木々のざわめく余寒かな　　　　野崎　幾代

六甲に雪のかんむり退院す　　　　　　　　井上　知登

針の音五分刻みの余寒かな　　　　　　　八尋　　晃

語り部の古民家の隅余寒なほ　　　　　　坂井　正巳

挨拶に間のあり今朝の寒さかな　　　　　下山　道郎

蓮尾　碩才記