一昨年、世界三大瀑布の一つビクトリアの滝を見る目的で南アフリカ、ジンバブエ、ザンビア、ボツアナに行くツアーに参加しました。そのツアーは、ボツアナ共和国のチョベ国立公園でサファリがありました。
行く前には「どうせ動物なんか運がよかったら会える」程度と、あまり期待しないでいたところ、ボツアナは象の楽園と言われているところで、意外にも象、キリン、カバ、バッファロー、などに出会えました。
その時のツアーコンダクターから「ここは草食動物しかいないし、サファリで言えば初級、やはり、タンザニア、ケニアで肉食動物のサファリがお勧め」といわれ、その言葉にのせられて今年2月に5泊8日のタンザニア、ケニアのツアーにいってきました。
タンザニアの方がたくさん動物に会えそうでしたが、ヘミングウエイの小説のファンなので、キリマンジャロ山を見たいと、ケニアのアンボセリ国立公園、マサイ・マラ国立保護区でのサファリにしました。成田からカタールのドーハ経由でタンザニアのキリマンジャロ空港へ。
タンザニアではアメリカ大統領も来たことのあるコーヒー園で、おいしい入れ方の講釈を聞き、特別なキリマンジャロコーヒーを味わいました。陸路で国境を超えケニアへ。迎えのサファリカーでガタガタ道を走り、キリマンジャロが庭から見えるロッジに向かいました。
キリマンジャロ山(最高峰のキボ峰は5,895m)が見えれば今回の旅行の目的のひとつが適えられることになりますが、そもそも小雨季のこの季節、雲に隠れていて、やっと薄っすらとキリマンジャロの雪が見えました。
動物は昼寝ていてあまり動かないので、早朝、夕方にサファリカーにガタガタ道を揺られていろいろな動物に会ってきました。「サファリ」というのはスワヒリ語で「旅行」のことですが、欧米人が植民地のアフリカでスポーツとしての狩猟をしたのが始まり。今は、サファリカーで専らカメラで撮るサファリですが、ガイドの腕でどれだけ動物に会えるかが決まります。東アフリカではハンティングの獲物としての大物、ゾウ、ライオン、ヒョウ、サイ、バッファローをビッグ5と言って、これらを全部見ることが出来れば幸いとされていますが、ビッグ5すべてに会えました。
特に最後まで姿を見せなかったサイはマサイ・マラ国立保護区(広さは大阪府(約1,900㎢)くらいに30頭くらいしかいないとされていましたが、最終日に会うことができました。
これらの動物たちは車で近くに行っても逃げません。これが彼らにとっていいのかは考えさせられますが、私にとっては今しかできない旅行でした。
(関東甲信越 原澤 康嗣 記)