第69回定例句会は8月8日、 出席者13名欠席投句4名。 前日は台風5号により、近畿地方は激しい暴風雨でしたが、当日は台風一過の清々しい青空のもとで句会は和やかに行われました。 8月の兼題は井上知登さん出題の「盆」です。 「盆(盂蘭盆)」は秋の季語で、盂蘭盆会のほか盆祭り、精霊祭、墓参、墓洗うなどが含まれ、日本人の生活に深く根差した季語です。
今月の写真は、「地蔵盆」です。 主に近畿地方ではお盆の後、子供の守り神とされるお地蔵様をお祭りする地蔵盆が各地で催され、子供たちは夏の最後を楽しみます。
さて、皆さんはどんなお盆を過ごされましたか?
高得点句
鄙暮し湯船にとどく盆太鼓 横田 侃
駅降りて寺まで続く蝉時雨 藤井桂子
今月の会員句
朝顔の紺が彩る垣根かな 菅 治
ねこあくびひぐらしひびく庭の木々 隅田 清
エトランジェ所作もフリーに盆踊 高田信義
盆も過ぎ為残せしこと気にかかり 津田良夫
終戦日身を粉の母に感謝状 虎井勝義
打ち水に影濃き庭となりにけり 西岡重毅
雛僧の庭掃く音や新松子 二反田昌雄
盆前に健診結果黙するや 沼井孝次
苦心作甘いすいかに孫笑顔 深田浩士
盆踊り孫の興味は今ゲーム 水川秀樹
鬼蜻蜓見得を切りつつ飛び去りぬ 森 茂生
平家谷ひえつき節や里祭 吉田慶三
蜻蛉や高速道で白井舞 渡辺 恬
勝ち負けで旨みの変はるビールかな 石澤貞男
揚花火呪文呟くやうに落つ 勝浦かよ子
次回は9月12日で兼題は「月」です。月はどの季節でも見られますが、俳句では
秋の季語となっていて、「秋の月」を意味します。
日本の四季を代表するものの一つである「月」素敵な出逢いが待っていますように。
(勝浦 かよ子 記)