11月14日第72回定例句会 参加者14名、投句2名、兼題は渡辺 恬さん出題の「冬紅葉(ふゆもみじ)」です。
紅葉(もみじ)は木の葉が色づくことを意味し、落葉樹の葉が落ちる前に美しく染まることを紅葉・黄葉( もみじ)と言い、俳句では「もみづる」と、動詞としても用いられます。一般にもみじと呼ばれる掌状の葉は「楓」の木で、紅葉の代名詞となっています。
今月の写真は、晩秋の京都・詩仙堂のみごとな「楓」です。
今月の特選句
冬紅葉瓦土塀のつづく坂 勝浦かよ子
遠山や夕陽に燃ゆる冬紅葉 渡辺 恬
今月の会員句
靴下をぬげば背を這う寒さかな 石澤貞男
那谷寺の苔の青さや冬紅葉 井上知登
落葉ふみ互いの足音聞きわけて 尾上俊平
ダムの風枝に残りし冬紅葉 菅 治
御堂筋木枯し一号吹き抜ける 隅田 清
冬はじめ空群青に染まりおり 高田信義
冬紅葉そぼ降るなかの真如堂 津田良夫
地すべりの岩にはりつく冬紅葉 西岡重毅
稜線へ手をかざし見る冬紅葉 虎井勝義
抜小路木履の音の冬めきて 二反田昌雄
三笠山残照に染む冬紅葉 藤井桂子
熱燗の湯気の向かふに若気あり 森 茂生
冬紅葉海鳴りとどく配所かな 横田 侃
風戯ゆ止め置きたき冬紅葉 吉田慶三
うめしん句会では12月6日に須磨の吟行を予定しています。 そして次回の定例句会は12月14日で兼題は「大根」。初冬の須磨公園と冬野菜の代表である大根で次回お目に掛かります。
(勝浦かよ子 記)