1月9日第74回定例句会 出席者14名、投句2名
平成30年のうめしん初句会は、昨年11月より桑田講師をお迎えして、新しい年の始まりにふさわしい出発の句会となりました。
今月の兼題は新年の季語で、勝浦出題の「初買・福袋」です。それぞれの出句・選句の基本的観点を先生からご指導いただき、より引き締まった中に思わず笑いが飛び交う和やかな初句会となりました。
今月の写真は句会後の新年会と天満天神「繁昌亭」の初寄席です。
NHKの「わろてんか」を連想させる常設寄席「繁昌亭」は門松・餅花飾りの新年の装いです。
今月の特選句
寒の鯉水はしずかに道をあけ 横田 侃
初日の出0で始まる万歩計 菅 治
土産手に訛飛び交ふ冬波止場 森 茂生
今月の一句
すれ違ふ人みな同じ福袋 石澤貞男
花ことばは紅一点や寒椿 井上知登
初買の右に左に人の波 大屋真理子
参道の家族を照らす初日の出 隅田 清
夢見良し平和つまりし福袋 高田信義
一瞬で年改まる日記帳 津田良夫
右往左往市場湧き立つずわい蟹 虎井勝義
やじろべえ両手塞がり福袋 西岡重毅
狩の夜の犬なぐさめん残念会 二反田昌雄
耳澄ます鳥居の向こう初茜 藤井桂子
路地裏の蠟梅薫る佳き日かな 吉田慶三
小走りに聞こえぬ振りの年の暮 渡辺 恬
手秤の七味初買二寧坂 勝浦かよ子
次回は2月13日兼題は「春寒」です。一般的に2月は最も寒い時期ではありますが、俳句では微かな春の足音を感じ取る時期であり、寒さの中の「春」を詠みます。では、春の兆しを心待ちにして次回お目にかかります。
(勝浦 かよ子 記)