新年1月8日 第86回定例句会 穏やかな日差しの中、桑田先生はじめ14人が顔を合わせる和やかな初句会となりました。
兼題は勝浦出題の「初暦」です。 新たな年の始まりに一頁を開く時のすがすがしさは、新年ならではの粛々とした雰囲気があります。
それぞれの思いのこもった俳句が披露され、その後の新年会でも俳句の話題が飛び交う和気藹々の一日となりました。
今月の特選句
淑気満つ下ろし立てなる割烹着 勝浦 かよ子
慶事からまず書き留める初暦 二反田 昌雄
踏む砂利の音賑々し初詣 虎井 勝義
今月の一句
初日影ゆっくり昇れ老いの坂 石澤 貞男
未来への元号待ちや初暦 大屋 真理子
三が日賑わい去りて静寂に 尾上 俊平
赤黒で記す二人の初暦 菅 治
皆揃い幸せ願う初詣 隅田 清
平成の余韻のこして除夜の鐘 高田 信義
先づは見る己が運勢初暦 津田 良夫
したたかに餌に一ト声寒鴉 西岡 重毅
計画を早速印す初暦 深田 浩士
百合鴎煌めく川を低く飛び 藤井 桂子
平成の文字消へ失せし初暦 横田 侃
寒柝の静寂を破るよる夜中 吉田 慶三
次回は2月12日、兼題は「下萌」です。 下萌は早春に大池から草の芽が萌え出ることを意味します。 春への思いが詰まった季語であり、思い焦がれるという意味でもあります。 春はもうそこまで来ているようですね。
(勝浦かよ子 記)