4月句会の一句(うめしん句会)
4月9日第89回定例句会 今月の兼題は尾上俊平さん出題の「麗か・うらら」です。 今春は気候が不順で冬に逆戻りのような日もありましたが、当日は優しいうららかな日差しの中での句会となりました。
今月の写真は、琵琶湖畔の北側を埋め尽くすように咲く海津大崎の桜です。 「日本のさくら名所百選」の一つであり、しだれるように咲く桜と澄んだ湖のコントラストは息を呑む見事さです。
〈今月の特選句〉
1席 麗かや海峡わたる飛行船 藤井 桂子
2席 麗けし能登の岬の千枚田 吉田 慶三
3席 のどけしや日に三便のバスを待つ 横田 侃
〈今月の入選句〉
春うらら釣果の味に舌づつみ 大屋 真理子
淡海のつくづく青き桜時 勝浦 かよ子
平成の御代懐かしむ櫻かな 高田 信義
うららかや家族寄り添ひ昼弁当 津田 良夫
武庫川の堤ぶらぶら春うらら 森 茂生
石を抱く千年杉やうららけし 横田 侃
〈今月の一句〉
乳母車児の細き目春うらら 石澤 貞男
このとしも古きを偲び夜桜と 尾上 俊平
靴脱ぎて長閑けきひかり京の寺 菅 治
子らの声路地より響く春休み 隅田 清
倒木の年輪数える桜冷え 虎井 勝義
花吹雪人人人の吉野山 西岡 重毅
参道は少しの登り朝うらら 二反田 昌雄
次回は5月14日 関西学院大学の会議室をお借りしての吟行句会となります。 阪急甲東園や仁川周辺を散策して初夏の句を詠みます。 さてどの様な
もぎたての句に出逢えますでしょう。ご期待のほどお願いいたします。
(勝浦かよ子 記)