がんと闘う出島勇君に地元福岡でサプライズライブが開かれました。娘の陽子さんの音楽仲間の皆さんが出島君の闘病を知り、東京での記念ライブに同席できなかった彼のためサプライズプレゼントを企画してくれました。昨年12月7日、会場は福岡ライフイッツ ブラックスミスショップ、立ち見も出るほどの盛況で、九州同友会の仲間も多く来てくれたそうです。写真のとおり出島君も陽子さんもこれに勝る喜びはなかったものと拝察します。
それに先立つ11月30日、小生は彼の自宅にお見舞いに行きました。三年ぶりの彼は痛みの為か憔悴し荒れていました。奥さんはじめ家族の方にうっぷんを晴らすかのように当たり散らす日常だそうで、私は、最初は慰めるつもりでありましたが、方向を換え同情から「こころ穏やかに」を中心の会話に努めましたが時にけんか腰になったりし、痛いほど彼の心情がわかり、つらい時間を過ごしました。現役時代の彼を思い出し相変わらずの頑固さは代わっていないとある意味納得した次第です。健康な者の勝手な言い分と思いつつも説教してしまったかと内心は複雑でした。三月にまた来ると話したところ、それまで頑張ると言われ涙がこぼれました。
その後、前から話していた緩和ケア病棟に空きが出て入院ができ、正月には家族そろって病院に泊まり良い正月を過ごされたそうです。奥さんのお話では、今は精神状態も落ち着き「ありがとう」とよく言われるようになられたそうです。いつものお父さんに戻ってくれたと聞きホット安堵しました。家族とのより良き思い出つくりに心がける彼の心境変化に喜びを禁じ得ません。
お嬢さんの父に捧げるライブを目の当たりにし、彼の熱き想いはいかばかりであったか。「頑張れ勇君」。再会を楽しみに。
陽子さんに肩に手を添えられ、落ち着いた表情の勇君(写真前列右)と奥さん(その
左)
(編集者注)
「残念ながら、出島勇さんは1月20日にご逝去されました、ご冥福をお祈りいたします。」