１２月の句会

今月の句会は先生が急病のため久しぶりに会員だけの句会となりました。お題は「家」季語の兼題は「十二月・師走」でした。

会員だけの合評は談論風発、賑やかにお互いの句を批評し合い、何時もの句会にはない雰囲気の中で進行しました。結果的に会員の最高点と先生（句会終了後選句）の特選第一席句が同じになり、沼田重子さんの句が１２月の最優秀句となりました。

今月の入選句

泣きさうな片手袋の落ちており　　沼田　重子

小春日の猿の欠伸をうつされて　　桑島　久乃

外つ星へあかつきの夢冬星座　　　徳弘　多史

指先に縫針の傷一葉忌　　　　　　蓮尾　碩才

枯野行く忍者電車の客ふたり　　　井上　知登

返り花羞じらいつつも凛とせり　　野崎　幾代

今月の会員句

蓮枯れて風奔放の霞浦の湖　　　　浅野　浩利

片隅の止まり木にいて師走かな　　佐道　　正

俺々と怪しき声音たぬき汁　　　　花房　俊明

波涛越え昭和一桁十二月　　　　　土方　元夫

顔見れば口に出したる十二月　　　中島　篤三

大嚏猫身構へて横にらみ　　　　　小川　　亶

句会忘年会

句会終了後恒例の忘年会を銀座の寿司店で行いました。会場へ向かう銀座通りは、丁度クリスマスイルミネーションの時期、色とりどりの照明が銀座の夜を飾っています。１５名参加しての忘年会も、楽しい語らいで終了し、来年も良き俳句が出来ることを念じつつ散会しました。

蓮尾碩才　記