琵琶湖疎水を辿るハイキング/京都南禅寺・水路閣と大文字山コース

5月20日(金曜日)天気予報どおりの晴れ、私たちはこの日、京都南禅寺・水路閣から日向(ひむかい)神社を経て大文字山を登り、「哲学の道」までの琵琶湖疎水を辿りながらハイキングを楽しみました。

午前10時、京都市営地下鉄の蹴上(けあげ)駅に集合の参加者16名、元気にスタートを切りました。自分自身は、蹴上駅も、また国宝南禅寺を訪れるのも初めてで、低い軒下のある古風な家並みの続く路地をワクワクしながら5分程歩きました。すぐ見えてきたのが南禅寺の参道でした。南禅寺は京都屈指の紅葉の名所としても知られているそうです。この日は南禅寺を訪れる人もまばらで新緑に煙る境内もひっそりとしていました。


南禅寺を拝観後、京都を代表する近代建築の一つである全長約93m、幅約4mの煉瓦造りの水路閣へと向かいました。水路閣を観た自分の感想とスコットランドの高架橋とを比べるのも申し訳ないのですが、スコットランドの幾つかの趣のある鉄道の中に、この水路閣と同じようなアーチ型をした石造りの高架橋があります。その素晴らしい景観に歴史を感じ溜息が出るのですが、それと同じようなアーチ型のモダンなデザインが京都の人たちの生活のための水路として、南禅寺境内奥にバランス良く造られていたことに驚きました。そして、明治時代の人たちの偉業に感嘆し敬意を払わずにはおれませんでした。


モダンな建築・水路閣に酔いしれながらも、私たちは水路閣とは逆方向の、所要時間徒歩90分を予定した大文字山山頂に向かって歩き出しました。途中、ひっそりと緑に包まれた長い階段のある日向(ひむかい)大神宮を横切り、急な上りの続く山道に入って行きました。「まだ半分?!」「未だ着かない?」を繰返しながら、途中2回ほど休憩を取り予定より20分遅れの到着となりました。京都市内が一望できる高さ466mの大文字山は、毎年お盆最後の伝統行事「五山の送り火」の行われる山の一つです。この大文字山では雄大な「大」の字が焚かれます。


山頂付近で昼食を済ませ、たっぷりと休憩をとった後、いよいよ待望の「大」の字の火床を観に20分程下っていきました。火床は山の斜面にありました。毎年、お盆に観るかがり火は雄大な感じですが、実際に観た火床は以外にも小さいものでした。

火床を後に、長い階段を下りて行くと急に道があるような、ないような、出会う人も少なく、いつの間にか後半を歩く私たち数名は、この辺りで列からはぐれるというハプニングを起しましたが、前半グループの頼もしいスペシャリストの出迎えで難なく列に連れ戻され、再びワイワイと賑やかに「哲学の道」へと下っていきました。

琵琶湖から長いトンネルを経て京都の蹴上に到達した疎水は、分水後、南禅寺・水路閣を経てこの「哲学の道」に流れているとのこと、哲学の道は疎水の横に石畳の散歩道が敷かれ、日本の道百選に選ばれているとのことで散歩には最適の道でした。

「哲学の道」を後に、銀閣寺道バス停から市バスに乗り四条河原町まで行きました。

四条河原町では待ちに待った反省会。南禅寺・水路閣を訪ね、大文字山山頂から京都市の絶景をバックに写真の撮れたことに感謝をしつつ、冷えたビールと素敵な笑顔でこの日最高の盛り上がりとなりました。

関西同友会 ハイキングクラブ(水野妙子)

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