6月の句会
今月は久し振りに中島篤三さんが句会に復帰・参加しました。篤三さんは25年11月以来約2年半病気と闘いながら投句と続けてこられました。久し振りの句会では相変わらずの元気な声で披講や句評をされ、句友と楽しい句論を展開しました。
句会では先生から、相変わらず材料の掴み方は良いが、表現が悪いと厳しい指摘があり、また季語の使い方についても指摘がありました。
今月は特選第1席の句が、季感はあるが季語がないことが判明し取り消しとなり、特選第1席が空白となるなど混乱した句会になりました。従って今月の表題句は第2席の大崎太郎さんの句です。
写真は浜離宮恩賜公園の今が見ごろの雨に濡れた「花菖蒲」です。
今月の入選句
朝顔の初一輪の斑入りかな 大崎 太郎
万緑の森膨らみて匂ひけり 坂井 正巳
ヒロシマの万緑の声七十年 中島 篤三
更衣部屋の絵画の新しき 沼田 重子
半袖に着替えて散歩三千歩 西聰 太郎
あけぼのの虚空を掴む蓮の花 浅野 浩利
幼子の息短くてしゃぼん玉 横田 侃
今月の会員句
更衣妣(はは)の匂ひの帯結ぶ 桑島 久乃
昼寝覚め空白の間をさまよへり 野崎 幾代
女学生しろいっしょくの更衣 井上 知登
衣更笑ってくれる人恋し 八尋 晃
短夜や迷ひし夢の解けぬまま 下山 道郎
吊り革の二の腕著き更衣 鹿児島俊之
蓮尾碩才 記