8月の句会
今月の題は「顔」、季語の兼題は「残暑・秋暑し」でした。
会員も夏休みなのか今月の句会は欠席が多く、久し振りに13人の少数激戦の句会となりました。先生からはもう少し言葉を絞り込めば入選に該当する句が多いと批評を頂きました。俳句は季語の選定と言葉の使い方で善し悪しが決まることを再確認した句会でした。
今月から前月の特選第一席の句を作者が書いて頂き、写真とともに掲載することにしました。
写真は7月の句会特選第一席句「ふるさとを五感でなぞる帰省かな」の坂井正巳さんです。
今月の入選句
朝顔の蔓の遊びは風の中 桑島 貞明
情けなき顔で止まれり鬼ヤンマ 佐道 正
顔前を過ぎる急行秋暑し 土方 元夫
朝顔の向きあちこちに秘めばなし 徳弘 多史
一刻は鬼神となりて毛虫焼く 桑島 久乃
命とは守ることなり蛍飛ぶ 野崎 幾代
昼顔の何を憂うや薄き蒼 下山 道郎
今月の会員句
ぼんやりと弥陀のかんばせ残暑の夜 蓮尾 碩才
蝉の声きえて静寂昼さがり 井上 知登
思ふことあと何日の残暑かな 坂井 正巳
淡路から残暑見舞の麺届く 西 聰太郎
まなうらに花火の宴残りをり 浅野 浩利
空蝉やこの世に出でし穴残し 中川 昌明
蓮尾 碩才 記