大変遅くなりました。うめしん句会6月句会のご報告をいたします。
久し振りに投句だけの会員を含め17名全員が参加した俳句会となりました。
今月の季題は、水川秀樹さん出題の夏の季語「鮎」でした。
11点句 鮎走る姿一瞬光る背尾 菅 治
10点句 舫い綱だらりと垂れて梅雨深し 横田 侃
選句者が特選に選んだ俳句を中心に、ひとり一句、ご披露いたします。
ご感想をお聞かせください(井上記)
高田 信義 鮎一匹何か訴え小さな目
津田 良夫 若鮎や串にくの字になりにけり
虎井 勝義 連綿と江戸の空より花菖蒲
西岡 重毅 鮎の膳ほぐし上手な父想う
二反田昌雄 鮎放つ園児らの声川面駆け
藤井 桂子 三室戸のハートの四葩あでやかに
水川 秀樹 鮎炙り瀬流眺め釣談義
森 茂生 若鮎や飛び跳ね遡上堰を超ゆ
吉田 慶三 花は葉に木漏れ日憩う坂の道
渡辺 恬 紫陽花や嬰児の眠る乳母車
石澤 貞男 鮎釣りの消えて高まる瀬音かな
井上 知登 水を張る田んぼの見えず夏の草
大屋真理子 おとり鮎役目終りて皿の上
尾上 俊平 菖蒲湯に湯かげん聞くは母の声
勝浦かよ子 鮎跳ねて鵜の喉元の息遣い
註)四葩(よひら):あじさいの花のこと。(以上)