第65回定例俳句会は、3月14日 俳句の季題では三月はもう春ですが、今年は例年になく寒い日が続きました。 当日も寒さの残る一日でしたが、出席者13名・欠席投句者3名で、春を恋う気持ちの籠った出句をいただき、和気藹々の中にもそれぞれの俳句熱が飛び交う、早春の句会となりました。
句会での高得点2句と、選句者がお一人1句を選ばせていただきましたので
ご披露いたします。
春を待つ老老介護夜の雨 吉田 慶三
風光る襟の社章の真新し 勝浦 かよ子
会員句
なみなみと盛る春潮や大鳴門 横田 侃
潮風や赤信号の余寒かな 渡辺 恬
春寒やまだ疎らなる草の色 石澤 貞夫
いかなご漁十日遅れて解禁す 井上 知登
生駒山鉄塔連ね春霞 大屋 真理子
山の木々米粒の芽や春を待つ 菅 治
鯱に鳩一羽来て春待てり 高田 信義
色も香も蕾に秘めて春待てり 津田 良夫
実を得んと梅誉む団地好々爺 虎井 勝義
なら街の細き路地裏雛飾る 西岡 重毅
ローカル線ひと駅ごとの春の色 二反田 昌雄
街路樹の春待つ枝に忘れ物 藤井 桂子
梅の香がおほう古城に我一人 水川 秀樹
「てふてふ」と綴る優雅な戦中派 森 茂生
如何でしょう- 春への想いが伝わりましたでしょうか。
次回は兼題「みどりの日」でお目に掛かります。 (勝浦 記)