4月の句会
南雲愁子先生が4月5日逝去されました(享年93歳)。謹んで哀悼の意を表します。
先生は平成3年どうしん俳句会結成と同時に指導講師に就任され、以来26年間多くの句会会員の指導をいただき、どうしん句会発展のため多大な貢献をされました。
4月の句会は、先生のお通夜が行われる日でしたが、日ごろの先生のご指導を受け、追悼句も含め参加者全員が良い句を出されまた活発な句会となりました。
以下先生の「選」がいただけないため、高得点句と会員の句を掲載します。
今月の題は「投」、季語の兼題は「雲雀」でした。
写真は南雲先生の遺影と、
3月の句会特選第一席句の作者桑島久乃さんの句と自筆の色紙です.
今月の高得点句
喉元に香りとどめる桜餅 大崎 太郎
風光る襟の社章の真新し 勝浦かよ子
頬杖に乗る顔小さき春愁 佐道 正
落花追ひ黄泉比良坂師の旅路 蓮尾 碩才
春愁や手帳の余白眺めをり 中川 昌明
今月の会員句
菜の花や身を投じたき黄泉の国 花房 俊明
千里越え軒に巣造り初燕 土方 元夫
ひばり啼く大口を開け龍角散 中島 篤三
開発の渇く隙間のつくしんぼ 小川 亶
すんなりと謎解くパズル木瓜の花 桑島 貞明
春一番小手投げさえる土俵際 徳弘 多史
仰ぎ見る満開の花巨星墜つ 桑島 久乃
香をたき春の便りを投函す 野崎 幾代
投げかける言葉に言葉花曇る 八尋 晃
千曲川見事な曲がり春の竜 坂井 正巳
投入れの一人舞台や藪椿 西 聰太郎
富士目掛け竿を投げ込む春怒涛 鹿児島俊之
名の消えし町にどっかと山笑う 浅野 浩利
蓮尾 碩才 記