6月の句会
今月の季題は「梅雨」でした。
梅雨のシーズンですが、句会当日も雨には縁がなく梅雨の句か作りづらい天気でしたが、そこは皆さん想像力を働かせて中身の濃い句を出されていました。今月も会員だけの句会ですが活発な句会となり、出席会員の選句では3位にも入らなかった佐道正さんの句が、欠席会員の得点を独占し今月の最高得点句になりました。
写真は5月の最高得点句「寝ころんで清和の天を引き寄せる」の桑島久乃さん自筆色紙です。
以下、高得点句と会員の句を掲載します。
茄子さくりさくりと思い断つごとく 佐道 正
遠山を墨の衣に梅雨の入 蓮尾 碩才
花柄の傘のあと追ふ梅雨の蝶 花房 俊明
今月の会員句
列島の制空権や五月闇 土方 元夫
あじさいや吾が居所の三次元 中島 篤三
家事万端背伸びつたなき夏料理 小川 亶
梅雨冷や白き卓布に紅茶の香 桑島 貞明
薔薇園のひとひらづつの香かな 大崎 太郎
一陣の風雲を呼び梅雨を呼び 徳弘 多史
薫風や翼もちたる一輪車 桑島 久乃
憂さひとつ肌にまとひし梅雨に入る 野崎 幾代
梅雨に入る心の準備出来ぬまま 八尋 晃
梅雨入りの予報外れて出費かな 坂井 正巳
空豆の口一文字揃ひをり 下山 道郎
山桃の実り豊かな島の家 西 聰太郎
新樹光明日も元気が出るような 鹿児島俊之
帆船の海に溶け込む梅雨の入り 浅野 浩利
若竹や耳目を集め棋士一手 中川 昌明
蓮尾 碩才記