12月12日第73回定例句会は、出席者9名、投句4名。 12月に入り急な寒波到来で、句会当日は例月に比べてやや少ない出席者となりましたが、桑田先生の熱意ある講義に出席者は一心に耳を傾け、寒さを吹き飛ばす暖かい句会となりました。
12月の兼題は水川秀樹さん出題の冬野菜の代表「大根」です。
今月の写真は12月6日須磨吟行の「須磨離宮公園」と須磨寺の句碑です。
離宮公園には冬バラが柔らかく揺れ、季語であります「冬薔薇(ふゆそうび)」の可憐さを実感しました。
また須磨寺には多くの句碑があり、写真は俳人伊丹三樹彦の句碑で、伊丹三樹彦氏は桑田先生にご縁の深い俳人であることも知るところとなり、参加者は句碑の文字をかみしめるように心に刻みました。
今月の特選句
星たちの光いや増す霜夜かな 津田良夫
泉水の涸れゆくやうに干大根 横田 侃
今月の一句
天日干しされて大根のなお白し 井上知登
大根の好きな子誰も手を挙げず 石澤貞男
亡き友の思い出尽きぬ冬の星 菅 治
朝市の人形大根買いにけり 高田信義
農夫見上ぐ大根いたぶる長き雨 虎井勝義
幾重にも落葉重なり歩をゆるめ 西岡重毅
須磨離宮男松並木の冬支度 二反田昌雄
大根手に踊る応援箱根坂 森 茂生
動員の命つなぎし大根引く 吉田慶三
朝日さす黄金の海の牡蠣筏 渡辺 恬
茶の花や喪中知らせる淡き文字 勝浦かよ子
次回は新年1月9日で兼題は「初買・福袋」です。句会後は新年会を予定して
います。 では初句会でお目に掛かかります、皆様良いお年をお迎え下さい。
(勝浦かよ子 記)