5月句会の一句(うめしん句会)
5月14日第90回定例句会 今回は関西学院大学内のホールをお借りしての吟行句会です。 兼題は菅治さん出題の「夕焼け」と当日の吟行句です。
約2時間校内を散策して後、キャンパス内のオハラホールでの句会です。
大きく開かれた窓からは溢れるような新緑と厳かなほどの静けさの中で、今までにない雰囲気の充実した句会を体感いたしました。
〈今月の特選句〉
1席 灯台を丸呑みにして大夕焼 勝浦 かよ子
2席 青葉闇神学館のしんとして 横田 侃
3席 キャンパスに溢る緑と静寂と 勝浦 かよ子
〈今月の入選句〉
暮れの春十連休を持て余す 尾上 俊平
春まつり飛騨の匠の屋台あり 隅田 清
新緑につつまれ白き時計台 高田 信義
この家も隣もひとり草いきれ 西岡 重毅
ひたすらに旗振る男夕焼ける 横田 侃
踏みしめるキャンパスの道花は葉に 横田 侃
聞けずとも返事は笑顔夕端居 𠮷田 慶三
〈今月の一句〉
ガラス窓ワインに映る大夕焼 菅 治
夕焼空星の出番を待つ間 津田 良夫
夕焼は今日のつとめを褒める色 虎井 勝義
背に夕焼手みやげの影ゆらりゆら 二反田 昌雄
夕焼やラッシュアワーの渡し船 藤井 桂子
次回は6月11日兼題は「柿の花」です。 6月は梅雨の時期ではありますがそれも季語の一つとして、その時期ならではの秀句に出逢えたらと思います。
( 勝浦かよ子 記 )